マイクロスコープ様

今年もあと1ヵ月。この一年は本当に早かった。歳をとると一年が早いとよく耳にするが、自分はまだそんな歳ではないはず?一年が早いのは充実していたからかなと勝手に思っている。

最近よく耳にする言葉。『抜歯してインプラントにしましょう』。セカンドオピニオンで一番多い相談内容がこれである。本当に抜歯しないとだめですか?と患者さんは悩む。勿論、抜歯しないとだめなケースもあるが、約2~3割位ではないでしょうか。

近年、マイクロスコープを用いた歯科治療が注目されてきている。肉眼では見えない根管治療をはじめ、必要最低限で歯を削り、詰め物をするMI治療や、歯を残す手術、歯周形成手術等、幅広く用いる事が出来る。治療の精度が上がると、それだけ予知性のある治療が可能となる。

歯科治療で、最も難しい治療の一つが根管治療である。この治療で歯の寿命が大きく左右される。この治療の正確さで、今まで救えなかった歯も救う事が可能になった。それがマイクロスコープを用いた根管治療『マイクロエンド』だ。マイクロスコープは肉眼を1とすると、25倍まで拡大して見る事ができる。よって勘に頼らない治療を行う事ができ、医療では脳神経外科の手術や、血管と血管をつなぎ合わせる血管吻合術などに活用される。歯科での普及率は、約5%とまだまだ低いが、7年ほど前から行っているマイクロスコープを用いた根管治療により、かなり多くの歯を救うことが出来ると実感している。残せる可能性があると分かるとワクワクする。

抜歯になり、インプラント治療になると、手術から人工歯根、土台、被せ物、保証等含め、末永く使えるものだと、約40万円かかる。歯を失い、費用もかかる。出来る事なら自分の歯が一番。10年以上インプラント治療を行ってきて、インプラントが良い事は百も承知。患者さんにはインプラントは良く噛めるし綺麗と嬉しいお言葉を頂くが、やはり自分の歯に勝る物は無い。

来年の目標は、1本でも多くの歯を救い、インプラントの本数を減らす事である。我々歯医者が白旗を振ったら、患者はどうすればいいのか…。歯医者の仕事は歯を残す事。植える事も大切だが残せるものならとことん戦う。

『一患者入魂』

山形からの患者さん

マイクロスコープ診療、インプラント手術と、この夏8月はここ最近でかなり忙しかった。7月に早めの夏休みをとり、今年前半の疲れを一気にリフレッシュ。そして8月は研修会、出張などで、休み返上で働きぬいた。9月は比較的ゆとり診療となり、年末に向けて様々な患者さんとの治療方針相談に多くの時間を使った。

そんな中、左下の大臼歯の根管治療を他医院で受けていたが、なかなか症状が改善されない患者さんがいらした。Wooninさんというフード&ライフスタイルクリエーターのアシスタントをなさっている患者さん。その患者さんはマイクロエンド(マイクロスコープを使った根管治療)で症状が劇的に改善した。患者さんは大変喜んでくださり、山形のお母様の歯を見て欲しいと相談してきた。

お母様はインプラント治療をメインで診療している歯科医院さんで治療を受けているせいか、直ぐに抜歯をしてインプラントと、今までかなりの本数のインプラントを入れていた。今回は、また抜歯をしてインプラントかどうか、歯を残せるかどうかのセカンドオピニオンだった。歯の状況は残根状態(虫歯が進み、根だけの状態)で、根の先端が少し化膿している状態であった。確かに抜歯してもおかしくはなかったが、骨植(歯と骨との付き具合)は良好、歯周形成手術の『歯冠延長術』と感染根管治療を行えば残せる状態であった。さらに口腔内全体の状態とアドバイスを1時間半かけて説明させていただいた。課題は山ほどあった。

担当医を信じて、頑張ってくださいねとは伝えたが、内心は心配していた。しかし数日後連絡をくださり、口腔内全体の治療を希望された。山形から1ヵ月に一度、1週間滞在で毎月治療を進めていく事になった。他県からいらっしゃる患者様は非常に多いが、首都圏が殆んど。北海道の患者さんもいらっしゃるが、東北だと山形県は初。山形県から鷺沼に来るまで、何千件、何万件の歯科医院が存在するだろうか。そう思うと身体が熱くなる。絶対に期待以上の医療を提供したい。この10月からいよいよ治療スタート。

一患者入魂!

アンチエイジング食材

以前、噛む事によるアンチエイジングの話をしましたが、今回は持久力をアップさせることによるアンチエイジングの話。アンチエイジングに必要な要素として持久力が挙げられる。持久力があれば疲れ知らずで、活力も湧き、若々しくいられると思う。以前、草野さんが司会をしているテレビ番組で得た情報を簡単にまとめてみた。

我々の身体は口から取り入れた食物で身体が成り立っている。食事は生きる上で非常に大切である。よって、どの様なものを摂取したかにより体系や内臓だけでなく、体力にまで影響を与える。持久力に必要な物質は持久力のある動物から摂取するのをお勧めします。

持久力のある生き物は・・・回遊魚。まぐろは常に泳ぎ回っています。まぐろの赤身がお勧めの様です。またカツオや鮭も持久力のある魚です。また鳥も羽を動かし、長時間飛びまわれます。よって鶏肉の胸肉がお勧めとの事でした。

ではこれらの食べ物には何が多く含まれているのか?それは『アンセリン』というペプチドで、2種類のアミノ酸が結びついた構造をしています。このアンセリンの健康効果は、
① 疲労回復
② 運動能力の向上
③ 痛風予防、改善
④ 生活習慣病予防
これらの効果によりアンチエイジングが期待できるという訳です。

美味しく食べる。これは何歳になっても忘れたくないですね。歯も身体も健康でないと、食事内容を制限しなくてはなりません。日頃から食べ物への感謝を忘れずに、バランスの良い食事、またアンチエイジングを意識しながら食事をしてみてください。

『私の患者さん第1号』

私は昭和大学歯学部を卒業し、開業医での勤務は選ばず昭和大学歯科病院の臨床研修医として大学病院に勤務した。その際、大学病院でしか研修できない口腔外科に在籍し、それと同時に総合診療科という一般の診療にも携わった。外来を2ヶ所かけ持ちしハードな一年目だった。私の記念すべき患者さん第1号は(私にとっては記念だが、患者さんにとっては…)、昭和大学旗の台病院で肺癌と闘病中のSさんだった。下の前歯6本しか残っておらず、上顎は総入れ歯、下顎は部分入れ歯の状態。『先生全然噛めないよ。どうせ死ぬかもだから、俺の身体で勉強して良い先生になってよな!』と下町のおっちゃんは元気に私の肩を叩いた。

口腔外科に進んだが、実は入れ歯を作る補綴科と迷っていた時期があった。それは、私が歯医者になるきっかけを作ってくれた亡き名医、祖父のためだった。群馬県高崎市で内科医として活躍していたが歯は殆んど残っておらず、よく入れ歯を見せて貰った。いつか新しい入れ歯作ってあげたい…。しかし祖父のアドバイス、私の恩師の一人でもある歯学部教授、片岡竜太先生(当時口腔外科講師)の勧めもあり口腔外科に進んだ。

下町のおっちゃんSさんは、肺癌の治療(抗癌剤、放射線療法)約10㎏痩せてしまったとのこと。とにかく入れ歯の作り変え、残った6本の歯周病治療、虫歯の治療と当時の私には盛りだくさんだった。Sさんの貴重な2カ月を頂き何とか治療が終了。しかしそれからSさんは全く顔を見せなくなった。

口腔外科で当時病棟勤務だった私は、口腔癌患者の放射線療法のため、旗の台病院に行く機会がしばしばあった。放射線治療最中は時間が少しとれたので、Sさんの病室をたずねに行った。そこに居たのは…体重が8㎏増え別人のSさん。入退院を繰り返していたが、あと2週間で完全に退院との事だった。『ちょっとすれて痛い所あるけど最新モデルはよく噛めるよ先生!飯食えるって良いよなあ。』と抱きついてきた。

患者さんから勉強させられる毎日。歯医者になって本当に良かった。Iさんはその後、持ち前の元気さで病気を克服した。『先生、よく噛まねえと寿命縮まるって本当だよ!俺が証明しただろ?』病院の食堂でコーヒーを御馳走になり、自分の夢を聞いてくれた。『先生熱いねえ、治療中バンバン伝わってきたよ。今の情熱忘れないでね!』大丈夫ですよ、あの時より熱苦しくなっていますから!

『そういえば髪なかなか生えてこないですね?』

ピカピカのスキンヘッドは抗癌剤によるものでなく『毎晩銀座で酒と煙草やってたらどんどん毛が抜けちまったよ』とゲラゲラ笑っていた…。

5年が経ちSさんの再発もなく、当時のアルバイト先であった綱島駅前歯科医院の近くで待ち合わせした。その時お抱え運転手と真っ黒な高級車。あれ?コンピューター関係の仕事をしているとか言っていた気が…。実はIさん大手映像制作会社の会長さんでした。

『先生、長生きしそうだからインプラントしてよ、さすがにもうできるでしょ?』上下10本のインプラント手術をさせて頂き、若造歯医者が5年前に作った入れ歯を卒業した。

一人一人の患者さんが経験値となり我々医療人はステップUPしていく。今の自分があるのは、今までの全ての患者さんのおかげである。1ヵ月前より今日の自分の方が確実にレベルUPしている。そう感じながら毎日全力で患者さんと向き合いたい。患者さんとは歯以外の事も沢山語り合いたい。多くの患者さんと時間を共有してきたが、第1号患者Sさんは、当時の私に医療人としての自信とプライドを持たせてくれただけでなく、患者サイドから見た医療の本質も教えてくれた。

歯医者は口の中だけ診て治すだけじゃ時代遅れ。その人の人生に携わったからにはその人から学べる事はとことん学ばないと。そしてとことん治す。物の考えが少し変わっただけでも技術は格段に伸びる。モチベーションが違う。

『一患者入魂!』

インプラントのリカバリー手術依頼

先日、葛西で活躍している親友の先生からインプラントの手術依頼を受けた。下顎の両側臼歯(奥歯)の部位に以前インプラント手術をしたが、4本のうち3本が早期に脱落してしまい、再度インプラント治療を御希望された方だった。

患者さんの特徴は女性で、御高齢ではあるが生活習慣病等無く健康体であった。しかし、かなりの愛煙家であり、インプラントに関しては非喫煙者よりも慎重に行わなければならない。医学的なデータからすると、下顎臼歯部では喫煙者と非喫煙者のインプラント失敗率にさほど大きな差は無い。(前歯のインプラント治療では大きな差がある)今回親友のインプラント治療の敗因は切開と縫合にあったと考えられる。まず術後約2週間で骨の中に埋入するフィクスチャー(人工歯根部)の一部が露出してきた様だ。2回法という術式では、1回目に歯根部を埋入して、数ヵ月後に2回目の処置でインプラントを粘膜貫通させる。露出してきたという事は、理想的な場所にメスを入れられなかったり、無理な緊張がかかった状態で縫合したり、適切な深さや位置にインプラントが埋入されていなかったり(浅すぎる)と様々な点が考えられる。

今回は適切な場所への切開、増骨手術を併用し、無理な緊張がかからない様、粘膜への減張切開(粘膜の緊張を減らす方法)を行った。3本程度であれば30分もあれば十分だが、今回は自家骨移植(自分の骨を移植する事)などもあり、約1時間の手術となった。手ごたえはバッチリだった。4か月後には何でも噛める様になると嬉しい。

よく手術の見学やインプラントの勉強等で当院に足を運び、学会や研修会等にしばしば一緒にいく親友も、再度インプラント治療について勉強したいと言っていた。共に頑張ろう!すべては患者さんの笑顔のため。われわれ歯科医師は一生勉強である。

遠方よりはるばる訪ねて来て下さる患者様、身近でお困りの方を御紹介してくださる患者様、本当にありがとうございます。鷺沼駅から少し離れており御足労おかけしますが、責任を持って御治しさせていただきます。当院の患者さんの多くが御紹介の方で、非常に嬉しく毎日やりがいを感じております。皆様の期待以上の治療を提供できる様スタッフ一同、日々研鑽を積んで参りたいと思います。今後共どうぞよろしくお願い致します。

歯医者で出来れば受けては欲しくない治療

歯科治療には様々な治療があるが、正直良い治療と悪い治療がある。今回お伝えしたい事はその悪い治療。これだけは歯医者さんで受けて欲しくない治療を御説明します。残念ながら日本が認めてしまっている(保険診療)以上、この治療は無くならないであろう。

歯を残す『保存治療』には、虫歯を削って詰め物をする治療や、歯周病治療、神経の管である根管治療に分けられる。どれも非常に大切な治療ではあるが、技術的にも難しく、歯の寿命を左右する根管治療は非常に大切な治療である。我々歯科医は、この根管治療を行った後に根管充填という根の詰め物をする。そして『コア』と呼ばれる土台をたてる。このコア材は、神経が無い歯を補強し、被せ物を安定させるために必要となり、この『コアの種類』が非常に重要になります。

現在は金属(シルバー、貴金属など)、強化型プラスチック、グラスファイバーの3種類がメインですが、実に9割以上の歯に金属(シルバー)の土台が施されております。これはレントゲンを見れば一目で判断できます。金属の土台は被せ物の中で次第に錆び、確実に虫歯を発生させます。さらに進むと、根管充填材料(根の詰め物)を腐食させ、菌が根管に感染し、やがて骨にまで感染を起こす事もあります。これを根尖性歯周炎と呼び、歯の病気ではなく骨の病気になります。それに気づかず被せ物が外れてしまい歯医者に駆け込んだ時、場合により『この歯はもう抜かないといけませんね』となる場合もございます。

保険では金属(シルバー)と強化型プラスチックの2種類が適応(グラスファイバー、貴金属は自費です)になります。金属の土台は昔からある治療ではありますが、抜歯の原因でもある歯根破折のリスクを高めるだけでなく、再治療のリスクが大幅に上がります。最近はメタルフリー治療が少しずつ浸透してきたせいか、自費診療には金属のコア(メタルコア)を使用しない傾向にはあるようですが、現実はまだまだの様です。

なぜ9割以上もメタルコアを使用した治療が多いのか?おそらく我々歯科医師が楽に作業出来る点と、保険点数も高く、来院回数も増やせます。昔からある治療ではありますが、最近の研究データですと保険診療で扱う金属のコアは、抜歯の原因にもなる虫歯、歯周病、歯根破折といった全てのリスクを持ち合わせています。本当に残念な結果です。日本の保険医療の現実です。抜歯になる歯は9割以上が神経の無い歯です。神経が無い歯は、長持ちさせるために特に注意が必要です。当院では、様々な保険診療でも極力金属を使用しない様心掛けております。必ず担当の先生に土台は相談してくださいね。

ホーリーありがとう!

開業以来、ずっと苦楽を共にしたスタッフ『ホーリー』が故郷である北海道に旅立った。歯科助手のオープニングスタッフとして、1番目に採用を決めた女の子 だった。背は低く、とにかく明るく元気一杯、笑顔がかわいらしく何よりも軸がぶれない。仕事に対する姿勢が非常にパワフルで男前。なかなかこの様な女の子 には出会えない。自分をしっかり持っていて、自分という性格をしっかり把握しているのだろう。この数年間、一緒に働いてきて共に成長してきた。沢山の患者 さんを一緒に治し、どのようにしたら患者さんや病院のためになるかを一緒に考えた。時には意見がぶつかる事もあった。それだけ本気で患者さんのことを考え られるスタッフだった。

この子が居なかったら、今のアートデンタルクリニックは存在していないと言っても過言ではない。企画性もあり、と にかく患者さん第一に考えてくれた。院内の掲示物をはじめ、病院パンフレットなどなど、すべて彼女の手作り。歯科助手という仕事だけでなく、事務仕事から 何から何までと幅広く業務をこなす。また患者さんとよくコミュニケーションをとり心も癒す。患者さんからもとても人気が有った。

妹の専門学校卒業を期に、故郷である北海道へ帰る事となった。ホーリーは最後まで他のスタッフの育成を全うし、元気一杯に卒業していった。いつもこの子の周りには人が集まり、いつもみんなが笑顔だった。

約5年という期間だったが、自分の考えに賛同してくれ、しっかりと着いてきてくれた。また時には引っ張ってもくれた。ホーリー、本当にありがとう!お疲れ様でした。忘年会には毎年顔をだしてね!みんな待っているから。新天地でも頑張ってください。応援しています。

最後にこの場をお借りして・・・

こんな素晴らしいスタッフとめぐり会えた事、一番辛い時期を一緒に過ごさせて頂き、ここまでの病院にしてくださった事。御家族の方にも心からお礼申し上げます。本当にありがとうございました。今後共よろしくお願い致します。

『唾液とセロトニンで究極のアンチエイジングの話②』

みなさん『セロトニン』というホルモンを御存じだろうか。別名『幸せホルモン』とも言われている。このセロトニンは『ノルアドレナリン』や『ドーパミン』 と並んで、体内で特に重要な役割を果たしている三大神経伝達物質の一つです。セロトニンは、ノルアドレナリンやドーパミンの暴走を抑え、心のバランスを整 える作用のある伝達物質で、セロトニンの働きが鈍ったり不足したりすると、疲れやい、集中力がなくなる、キレやすい、または落ち込みやすい、不眠など、精 神的にも身体的にも悪影響を及ぼします。セロトニン研究の第一人者である東邦大学名誉教授の有田秀穂医学博士は、セロトニン不足になる原因は現代のライフ スタイルにあると言われています。不規則な生活、過度のコンピュータ操作や長時間のゲーム、運動不足などです。逆にセロトニンを増やすには、『規則正しい 生活』『太陽光』『リズム運動』『適切な食事』などがある。

リズム運動とは何かというと、最も基本的なものが『咀嚼』『歩行』『呼吸』。 まさに奥歯でしっかりと噛む事がセロトニンの分泌を促すのです。程よい力でリズミカルにたくさん噛むと、心が安定し穏やかに過ごすことができるのです。そ して、日光を浴びて、深く呼吸をしながらウォーキングをすれば、心も体も健康になれることでしょう。

セロトニンの材料となるのは、トリプ トファンという必須アミノ酸の一種。自然界の動植物に一般的に含まれている。体内で作り出すことはできないため、食事で摂取しなければならない。大豆製品 や乳製品、ゴマ、サンマやイワシなど、ビタミンB6を含む食べ物がお勧め。これらを含むバランスの良い食事を、ゆっくり味わいながら頂くとよいでしょう。 そのためにも、しっかりと噛める歯であることが大切です。

※トリプトファンを多く含む食べ物(食品100gあたり)
トリプトファンは「タンパク質」に含まれる物質ですから、良質なタンパク質を取るように心掛けるのが良いそうです。
・すじこ:331mg
・たらこ:291mg
・プロセスチーズ:291mg
・肉類:150-250mg
・赤身魚:200-250mg
・納豆:242㎎

※ビタミンB6を多く含む食べ物(食品100gあたり)
・にんにく:1.50mg
・鶏ひき肉:0.68mg
・豚肉(レバー):0.57mg
・子牛肉(リブロース):0.48mg
・唐辛子:3.81mg

ビタミンB6はレバーや、まぐろ、かつおなどの赤身魚に多く含まれています。

しっかりと噛めて人生に活力を!

『唾液とセロトニンで究極のアンチエイジングの話①』

アンチエイジング(抗老化医学):人間の本来の姿、本来の寿命、至適な状態に心身ともに持ってゆく事を目的とする医学

若返りのために何をしたらいいか?食事内容、運動、サプリメント、ヨガ、太極拳などといったことが挙げられるが、私は最も重要な事は『しっかりと噛む事』と考える。『しっかりと噛めない』と根本的にアンチエイジングにはならないと思う。その訳は…

しっ かりと噛むことにより多くの唾液が分泌される。健康な方は、1日でおよそ1~1.5ℓの唾液が分泌する。唾液は唾液腺という場所で作られ、作られた唾液に は2種類ある。唾液腺から口腔内へ分泌されるのが、私達がよく耳にする一般的に言う唾液。これには『ペルオキシダーゼ』や『カタラーゼ』という酵素が含ま れ、発癌作用のある物質の毒性などを分解してくれている。同志社大学の西岡一教授は、発癌物質が口の中に入るとどうなるかを 調べる為に、様々な発癌物質に唾液を混ぜる実験を行ったところ、その毒性は人の唾液に三十秒間つけるだけでほとんど消失してしまうことが分かった。さら に、すっぱい食物に刺激されて出る唾液は、分泌量、そして含まれる ペルオキシダーゼ、カタラーゼの量共に自然に出る唾液の数倍に達した。食品の中では梅干しが最も優れ、多量に唾液を分泌させるとの事。ただ増齢に伴い、唾 液腺細胞の委縮により分泌量が減少する傾向にあるので、尚更しっかりと噛めないといけない。しっかりと噛めるという事は、癌予防にも期待が出来る。

ま た、口腔内に分泌せず、毛細血管から全身に回る唾液もある。これは唾液ホルモンと呼ばれ、多くの成分が含まる。その代表的なものに、上皮成長因子がある。 上皮成長因子とは、新陳代謝にとって大切な役割をする。細胞の代謝が活発になると、肌が美しくなると同時に、体内の粘膜や血管が丈夫になる。よってしっか り噛む事により(しっかり噛める事により)、体の内側からも外側からも若々しくなるのです

また老化防止ホルモン『パロチン』も唾液に含まれる成長ホルモンの一種で、パロチンがたくさん出ると、筋肉・内臓・骨・歯などの生育・発育が盛んになり、若さを保ちます。

みなさんはしっかりと噛めていますでしょうか?しっかり噛めて人生に活力を!

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次回は幸せホルモン『セロトニン』の話

『2つの出会いと2つの別れ』

はじめまして。アートデンタルクリニック院長の横山です。
当院の情報や私の日々思う事、感じた事、考えなどを踏まえ、今年からブログを行う事にしました。内容は医学的な事は勿論、少しでも皆様のためになる様な内容をこころがけますのでどうぞよろしくお願い致します。

初ブログは医学的な事というよりも昨年後半で特に心に残った2つの出会いと2つの別れについて感じた事を書きました。

 

『2つの出会いと2つの別れ』

昨年は大変多くの患者様に来院して頂き、非常に多くの事を考えさせられる一年だった。

特に目についた事がインプラント治療のトラブルケース。

インプラント(人工歯根)の埋入位置、深さ、角度にはじめ、インプラント周囲の粘膜(歯茎)、被せ物とインプラントを接続する土台(アバットメン ト)の形、被せ物の形、噛み合わせの状態への配慮などなど…これら全てが伴ってはじめてインプラント治療の完成となる。成功では無い。やはり10年経って 特に問題が生じていなければ、初めて成功と言えるのではないかと思う。今年は特に他医院さんでのインプラントのリカバリーが増えそうだ。

昨年12月はインプラント手術のラッシュであった。

一番記憶に残っているのが当院のビルの大家さんの御友人との出会い。

大学病院でインプラント治療が失敗に終わり、どうしたらいいかという事で御相談にいらした事である。

大家さんは当院で以前3本のインプラント治療を行い、快適に過ごしているとありがたいお言葉を頂戴した。御友人の方のインプラント治療の設計は3本の歯を2本のインプラントで支える設計であった。

よくある光景であるが問題はその先だった。専門用語で歯冠インプラント比という言葉があるが、インプラントの長さと歯の頭の部分の比率を指す。イン プラントの長さの2倍近くの歯の長さに設計されていた。俗に言う『頭でっかち』の歯である。その長い歯3本を2本のインプラントで支えるのでは…。歯冠イ ンプラント比(通常の歯の場合は歯冠歯根比という)は医学的には最低でも1対1(必ずしもこれを守らなければという物ではないが目安として)の状態には もっていきたい。勿論それが難しければ柱の本数を増やしてカバーするしかない。
今回はインプラントサイズを可能な限り長くし、2本で無く3本で(費用はインプラント2本分で)支える設計とした。言い方が悪くなるかもしれないが、どん な手を使ってでもこの御友人の方を治して差し上げたかった。噛める喜びで人生に活力を!半年以上も片側の歯が無く見た目も勿論、最近反対側で噛むと痛む様 になってきて食事もつまらない、とおっしゃっていた。静脈内鎮静下でインプラントの埋入手術を行い、左上に3本と副鼻腔への増骨手術を行い約30分で手術 を終了した。非常に喜んで頂いたが、まだまだ治療は始まったばかり。正直、大学病院でお手上げだと言われた方への治療は非常に重圧がかかる。しかしながら それが良い緊張感になり、自分のレベルUPにも繋がる。この方の人生に携わった以上、最後まで気を引き締めて精一杯努力したい。

ワインの輸入販売を行っているENOTECA、常務執行役員の患者さんも本当に良い出会いだった。若くして殆んど説明もなく奥歯2本を抜歯され、恐 怖心、不信感から長年歯医者に通えなかった方だった。やはり歯医者嫌いは歯医者自身が作っている。自分で自分の首を絞めているのだ。昨年秋に来院され、多 くの時間をカウンセリングに費やし一緒に作戦会議を行った。毎回約1.5時間という貴重な時間を頂戴し、インプラント治療を含めた口腔内全体の治療を今年 春までには完結させたい。ようやく折り返し地点にきた。治療の合間にはワインの話を聞かせて頂き、差し入れのワインで一気に赤ワインの虜になった。安くて 美味い!さすがプロだ!また本当に楽しそうにワインの話をされる。年末年始で同じ赤ワインを大人買いしてしまいました。

良い出会いは必ず人間を成長させる。患者さんから学ぶ事が非常に多く、昨年は治療技術も磨いたが、それ以上に考え方や新しい物への挑戦もあった。今年も治療技術は勿論、医学書だけでなく様々な分野の本を読み、人間として向上して行きたいと思う。

今年のスタートはどうだったか…新年早々インプラントの手術が続いたと同時に他医院さんで以前行ったインプラントが歯周病菌に侵され残念ながら撤去 となった。この患者さん、虫歯は全く無いのだがとにかく中等度の歯周病、場所により重度の歯周病があり、喫煙もなかなかのものである。3年前、インプラン トの状態確認を含め、歯周病の治療を受けたいとの事で新横浜の方からわざわざ訪ねてきてくださった。当時もインプラントの状態が良くなく、あと2年もつか どうかとお伝えした。某有名な売れっ子ミュージシャンの全国ツアーを周っているため、かなり多忙な方で、今回1年以上もメンテナンスが開いてしまった。久 しぶりの再会であったが私も御本人様も新年早々非常に悔しい思いをした。今後の治療はしっかりとカウンセリングをしてこの方の御希望やライフスタイルに一 番合う治療を行っていきたいと思う。インプラントを撤去するという心と身体に傷を負わせた以上、しっかりとフォローしていきたい。

最後にこの場をおかりして…私の古くからの患者、Nさん。以前勤務していた綱島駅前歯科医院で出会い、私が開院後も3ヶ月に一度厚木から応援に来て 下さっていた。昨年末、御主人様から喪中葉書きが届いた。Nさんに不幸があったとのことでした。未熟な歯科医師であった私を『どこまでもついて行くから頑 張ってね』と一家でよく応援してくださっていた。1度全ての歯を治療してそれを10年以上全く問題も無く使って頂いた。『先生手際も良いし上手よ!』未熟 だった私に最高の御褒美をくださり、多くの患者さんを御紹介いただいた。もう一度会って心からお礼を言いたい…今はそれしか考えられない。

恩師、香川大学口腔外科教授、松井義郎先生。昨年槍ヶ岳で滑落し、お亡くなりになった。昭和大学口腔外科勤務時代、インプラント、口腔癌、歯科手術 など様々な手術を一緒に行い、今の自分を作ってくれた方の一人。よく学会発表に行ったなあ…。『横山君~、論文英語で書いて海外のに掲載しよ~。』『横山 君~、君なら全部任せても大丈夫だよね~』人生で一番働き、正直辛かった思い出が殆どだ。ただ彼の多くの患者さんや、色々な仕事を自分に任せてくれ期待も してくれていた。それが分かった時、本当に嬉しかった。恩師のやり残した分まで自分が活躍したい、心からそう思う!

 

2つの出会いと2つの別れ。忙しさを理由に最近行っていなかったから、今年の目標に一つ加えたい。お墓参り…

 

出会いあれば別れもある。人生これの繰り返しでみな平等。別れは本当に辛い。今年は1回でも多く親の顔を見に行こう。

当院の情報や私の日々思う事、感じた事、考えなどを踏まえ、今年からブログを行う事にしました。内容は医学的な事は勿論、少しでも皆様のためになる様な内容をこころがけますのでどうぞよろしくお願い致します。